バイクインプレNEO by MCタイチ

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Atenza XD (Mazda)

エンジン/ミッション

試乗したのはFF 6AT 2.2LディーゼルのXD Lパッケージと言うグレード。アイドリングでドアを開けたままだと、昔ながらのディーゼルサウンドが聞こえるが、ドアを閉めると格段に静になる。

出だしの加速は案外トロいし、ATの滑り感やエンジンノイズもそこそこある。何というか最初からガッツリトルクが出るのではなく、タイムラグがあってジョローっとトルクが出てくる感じ。例えば、40km/h程度の急坂ではプリウスやアクアの方が力強く登っていく。2ステージターボの低速側でもラグがあるということか?

という訳で、街中をとろとろ走ってる限りディーゼルの力強さを感じないが、70km/h超えたあたりからの加速は非常に伸びやかで気持ち良い。ある意味高速型のエンジン及びATの設定だと思う。

なお右のマツダのサイトでは14という低圧縮比を自慢してるけど、これは高価なNOx後処理装置無しで最新排ガス規制をクリアするための苦肉の策で、高圧縮比=理論熱効率が高いというディーゼル本来の売りからすれば本末転倒。段々直噴ガソリンと差がなくなるという皮肉な話(右の「最新ディーゼル事情」を参照方)。

ハンドリング/乗り心地

サスペンションは硬め。ボディーがしっかりしているので、不快な振動や突き上げ感はギリギリ押さえられているが、市街地によくあるマンホールやちょっとした段差をハッキリ感じることが出来る。

その代わりロール剛性は高く、交差点でも回頭性の高さも感じられる(ワインディングを走ってないので半分想像だが)。よってシャシもやはり高速/高G向きのセッティングなので、街中を走る限り恩恵はあまりない。

ボディーもサスもガッチリで重厚な手応えは、MPVやデミオでも感じるマツダテイスト。そういう意味ではブランドとして首尾一貫しているが、硬さ=スポーティーあるいは欧風(ドイツ車風)という固定観念や押し付けがましさを感じないでもない。大きなドイツ車には乗ったことがないが、UP!なんて全然ガチガチじゃなかったよ。

居住性/装備/取り回しなど

今時めずらしいロー&ロング&ワイドなプロポーション。ちょっと造形に凝りすぎてゴテゴテ感はあるが、今のシーマやクラウンほど下品ではない。インテリアもブラックで硬質なテイストであり、やや保守的な上質感の方向性。

乗り込むとフロントウインドの傾斜や頭上スペース的に多少圧迫感があるが、走りだすと特に気にならなかった。足を投げ出すようなペダル位置だが、シートの調製でまあ妥当なポジションになった。

総合評価

評判の良いマツダのSkyActiveディーゼルを試そうと、当初はCX-5に試乗するつもりだったが、店頭で見てより軽くスポーティーであろうアテンザに乗ることにした。結論から言えば、速度の伸びはすばらしく「ディーゼル=遅い」という固定観念(がまだ残ってるなら)を払拭するには充分だと思った。ただ、他社の最新クリーンディーゼルに乗ったことがないので、マツダのスカイアクティブDが相対的にどうなのかは判らない。

後で考えると同じエンジンとはいえ、CX-5の方が低速よりのセッティングになっている可能性もある。少なくともこのアテンザはエンジンもATもハンドリングも高速ツアラーという感じで、街中でうろちょろせずに直ぐに高速に入って140-150km/h位でクルーズしたら快適そう。

価格は同じ仕様のガソリン車の丁度40万円高で、不思議なことに2Lガソリンでも2.5Lガソリンでもディーゼルとの差額は変わらない。そしてもっと不思議なことに、セダンとワゴンで値段が全く変わらない。なので僕が選ぶならワゴンにする。

ただ、車両代に300万円出せて高速代も苦にしない人が、マツダというブランドを選ぶのかどうか僕にはよくわからない。まあ、同クラスのBMWやAudiより何百万円か安いのに(多分)同等の高速性能を持つというのがポイントかもしれないが、それならスバルの方が通で知的なイメージだ。性能的にはしっかりしているが、個性的なスタイル以外は価値観が古臭いというか…マツダ車全般に言えることだが、未だに80年台のドイツ車信仰(コンプレックス)を引きずってる気もする。

Atenza XD に関するコメント

605

昔読んだ本に書いてあったことですが、今から30年ほど前の実験・論文に既に当時のディーゼルは圧縮比が高すぎてかえって燃費が悪く、圧縮比(膨張比というべきか?)14から15ぐらいの間に一番効率がよいポイントがあり、ガソリンエンジンも効率を追求すると同じぐらいの圧縮比になると。スカイアクティブのガソリンや最新のディーゼルもこの範囲に収まっていますね。ディーゼルは燃焼効率追求から圧縮比を下げ、その結果(副産物?として)排ガスがクリーンになったといえるかもしれません。

MCタイチ

圧縮比が高すぎると燃費が悪化するのは、多分振動による機械的損失が原因だと思います。ただ30年前の技術ならともかく、今はメルセデスのブルーテック(尿素還元装置付き)が18近い圧縮比なのを見ると、本来はそのくらいの方が効率は良いのだと思います。
昨今のディーゼルの圧縮比が下がっているのは、やはり排ガス後処理無しで厳しくなる排ガス規制をクリアする為だと考えます。

http://www.mc・・・

低圧縮比は苦肉の策というよりは一石二鳥

ディーゼルエンジンは一般的に圧縮比が高いため、ピストン上死点における圧縮温度・圧力が非常に高くなっています。この状態で燃料が噴射された場合、適切な混合気が形成される前に着火し、局所的で不均一な燃焼が起こってしまうため、NOx生成や、酸素不足部の燃焼によるススの発生を招いてしまいます。このため、近年の厳しい排出ガス規制の下では、最適な効率が得られるピストン上死点付近での燃焼が困難となり、燃費悪化を招きながらもピストンが下降し圧力と温度が下がるのを待ってから燃焼させざるを得なくなっていました。

圧縮比を下げた場合は、ピストン上死点における圧縮温度・圧力は低くなります。従って、上死点付近で燃料を噴射しても着火までの時間が長くなるため、燃料と空気の混合が促進されます。この結果、より均質な燃焼となり局所的高温や酸素不足が回避され、NOxやススの発生量は少なくなります。また上死点付近での噴射と燃焼が可能であるため、実質の仕事量(膨張比)は高圧縮比ディーゼルエンジンよりも大きくとれて高効率となります。

低圧縮比化によって、SKYACTIV-Dは従来のディーゼルエンジンより最大筒内燃焼圧力が下がり、構造の最適化によって大幅な軽量化を実現しています。具体的な実例で紹介しますと、シリンダーブロックはアルミ化が可能となり単体で従来比25kgの軽量化を達成しています。シリンダーヘッドは肉厚低減、エキゾースト・マニホールド一体構造によって3kgの軽量化を達成しています。往復回転系では、ピストン単体重量を25%低減しました。

クランクシャフトはメインジャーナル径を60mmから52mmにサイズダウンするなどして、25%の軽量化を達成しました。この結果、機械抵抗も大幅に低減できガソリンエンジン並を実現しています。

MCタイチ

名前がタイトルみたいになってますが、マツダ関係の方ですかね?^^;詳しい解説有難うございます。
ただ、「上死点付近での噴射と燃焼が可能であるため、実質の仕事量(膨張比)は高圧縮比ディーゼルエンジンよりも大きく」というところがよく判りません。噴射タイミングが早い(プレ噴射)としても、結局は上死点まで体積は減りそこから本格的な爆発が始まるのですから、実質的な拡張比も幾何学的な拡張比に比例すると思うのですが。

そもそも、各メーカーが排ガス対策に四苦八苦しているのに、実は圧縮比を下げるだけで排ガスも効率も向上するなんてうまい話があるのかな?というのが素朴な疑問です。もしそうなら、メルセデスみたいに高圧縮にした上に大げさな後処理装置なんて無駄の塊と言うことになります。

まあ結局は実用燃費次第であり、それに関して詳しいデータを持っていないので断言は出来ませんが、スカイアクティブDは本格的なディーゼルより効率は若干落ちるけど、その代わりコストや重量はやや少ない、言わば「マイルドディーゼル」的な位置づけではないかと想像します。

低圧縮比は苦肉の策というよりは一石二鳥

実は、私の書き込みは、本ページでリンクしている「Skyactive-Dの解説」の内容のコピペです。私も一般ユーザーであり、メーカー側発表の解説を読んだだけですが、その主張は理解できるものでしたので、そのまま転記した次第です。
その内容によると、一般的な高圧縮ディーゼルは、噴射タイミングを遅くせざるをえず、燃焼室圧力が上昇する時期が上死点をだいぶ過ぎてからになってしまい、実質の仕事量が少なくなるということのようです。仕事量とは力x距離ですから、理想的には上死点からしっかり圧力を受けたほうが、実質の仕事量が増えるという理屈のようです。
膨張率は幾何学的には圧縮比そのものに対応するような気もしますが、ここで書かれている膨張比とは、恐らく「燃焼開始時(あるいは燃料噴射時)の燃焼室容積と下死点の容積の比率」を意味してると思われます。
したがって、一般的な高圧縮ディーゼルの場合、燃料噴射時期が上死点からSKY-Dに比べ遅れるため、膨張比が小さくなってしまうということだと思われます。
詳しくは、リンク先に図解があります。
http://www.mazda.co.jp・・・

>そもそも、各メーカーが排ガス対策に四苦八苦しているのに、実は圧縮比を下げるだけで排ガスも効率も向上するなんてうまい話があるのかな?
これに関してもリンク先にマツダのブレークスルーがあったと書かれているようです。

【低圧縮が難しい理由】
「以上のようなメリットにも関わらず、従来、ディーゼルエンジンの低圧縮比化が進まなかった要因は主に2点あります。1点目は、圧縮時の空気温度を低下させると、低温時の圧縮温度が下がりすぎることにより始動性に問題が生じることです。2点目は、暖機運転中の圧縮温度・圧力不足により半失火が発生してしまうことです。」

【その解決法】
新たに採用したマルチホールピエゾインジェクターにより燃料の噴射パターンを多彩化し、噴射量とタイミングを精密化することで混合気の濃度制御の精度が上がり、低温時始動性を確保しました。ハードウェアの能力としては1燃焼あたり最大で9回の噴射が可能な高性能タイプです。プリ、メイン、アフターの3回噴射を基本に、走行条件に応じて多彩な噴射パターンを実現します。この緻密な噴射制御とセラミックグロープラグにより、低圧縮比でも確実な始動を可能にしました。

排気VVLの採用による暖機中の空気温度上昇
排気側バルブにVVL(Variable Valve Lift:可変バルブリフト機構(図4))を採用することで、始動後の暖機運転中に起こりうる半失火状態を抑制しました。一度燃焼が起これば排気ガス温度は高温になります。そこで、吸入行程中にわずかに排気バルブを開き、排気ポート内の高温の残留ガスをシリンダー内に逆流させることで空気温度を高めて圧縮時の温度上昇を促進し、着火の安定性を向上させています。

以上、私独自の知識とか情報を持っていないにもかかわらず、大変失礼なコメントをしてしまったとは思いますが、一応、マツダの説明は筋が通っていると思いましたので、もし、マツダの低圧縮ディーゼルに懐疑的な立場をとるのでありましたら、マツダの主張を知った上で反論したほうが良いのではないかと思いまして筆を取らせていただきました。

いつも、バイクのインプレを楽しく読ませていただいております。工学的にも深い洞察をされておられていて、勉強になります。

MCタイチ

なるほど、コピペでしたか!僕もリンクを張っておきながら気付きませんでしたが、先にそう言っていただければ見に行くだけで済んだのに(^^ゞ

で、低圧縮の方が効率が高いという部分について、図を含めて見るとやっと意味が判りました。ようは排ガス対策の為に上死点以降で爆発させた高圧縮(拡張)比エンジンは、最初から低圧縮のエンジンより実質的な拡張比が劣るという事ですよね。そりゃ当然です。しかしそんな比較をしても、低圧縮エンジンが高圧縮エンジンより高効率という事にはなりません。
本来の高圧縮エンジンは上死点で爆発させるので、やはり低圧縮より熱効率が高いのです。でもそれだと排ガス後処理装置が必要になるので、効率は妥協して低圧縮にしましたという話です。これが僕が当初から言っている苦肉の策です。よく言えばマイルドディーゼル。

また、低圧縮化のデメリットを解消したという、ピエゾインジェクターやVVLにしたって他社でもやってる技術ですよね?マルチホールというのが新しければ、これはサプライヤの技術であってマツダの技術ではありません。つまり、マツダが出来るということは他社でも出来ると言うことです。マーケット的な観点から、その分野に参入するかどうかはそれぞれの会社次第ですが。

僕がマツダに懐疑的なのは、同業他社もやってる当たり前の改善を自社独自の技術であるかのように宣伝するからです。それに結果としてマツダのエンジンが燃費、パワー、フィーリング等他社のものより優れていたというケースを僕は知りません(逆はありますが)。

宣伝だから自社に都合の良いように書くのは当然かもしれませんが、だからこそそれを消費者が鵜呑みにするのは不味いでしょう。個々に言ってる事が全部本当でも印象操作は出来ます。なので、デメリットは無いのか?他社はどうしているのか?などの視点をもって読むべきだと思います。

605

圧縮比(膨張比というべきか?)14から15ぐらいの間に一番効率がよいポイントがあると書きましたが、これは複数の学者が色んな比率で実験した(といっても予算的に数は限られるでしょうが)上での当時の予測だそうです。

ディーゼルのエックストレイルとCX-5の実燃費を比較すると、CX-5のほうがいいそうです(自分はどちらでもない他社のクリーンディーゼル車に乗っています)。

MCタイチ

14-15の拡張比が良いというのは、ガソリンエンジンの話ではないですか?もしディーゼルの話なら、今までの20近い拡張比は一体何だったのかと(*_*; 単に低温始動性の為だけに、燃費も排ガスも悪いエンジンを作っていたとは考えにくいのですが。その実験に関する資料って、どこかネットに転がってませんかね?

MCタイチ

ここでベストアンサーになってる回答は分かりやすいですね。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp・・・

ポイントは「予混合」。低圧縮にして噴射タイミングを早めることで、擬似的な予混合が可能になると。だからアクセルの開け始めに起こる酸素不足→燃料過多→黒鉛が解消できると。
じゃあ定常運転ではどうなのかというと、理論通り高圧縮(拡張)の方が良いとは思いますが、実際にどの程度差があるかですね。その結果、もしトータルの燃費が同等あるいは低圧縮のほうが良いとしたら、今までのというか他社のディーゼルは本当に無駄でしかない。スカイアクティブDの一人勝ちという事になりますね(・。・;

低圧縮比は苦肉の策というよりは一石二鳥

マツダの低圧縮ディーゼルの狙いのようなものを理解していただいたのでひとまず良かったなと思います。
あとは実際にその製品がどれだけ優れているのかという話になってくるので、今後の市場が評価することになると思います。

ところで、敢えて私がコメントするような心理状態になったのかようやく分かりました。
それは「苦肉の策」という言葉を使うことに疑問を感じたからです。
ご自身も書かれているように、「効率は妥協して低圧縮にしましたという話」を「苦肉の策」と表現されています。
「妥協」=「苦肉の策」
であるなら、高圧縮化で必要になる排ガス処理装置も苦肉の策になってしまいますし、噴射時期を遅らせなければならないことも苦肉の策です。あるいは、ノッキングなどの対策で、ガソリンエンジンの圧縮比がこれ以上高められないことも苦肉の策になってしまいます。

妥協の産物のオンパレードのような自動車技術の中で、ことさらマツダの低圧縮ディーゼルに対して苦肉の策と表現するからには、なにか根拠のようなものがあってしかるべきだと、読者は普通に思うわけです。
なぜ低圧縮ディーゼルは苦肉の策で、高価な排ガス処理装置が必要な高圧縮ディーゼルは苦肉の策に該当しないのでしょうか?
いや、もし両方とも苦肉の策であるなら、なぜ敢えて低圧縮による解決法のみを苦肉の策として取り上げたのかでも結構です。

私はこれは苦肉の策ではなく一石二鳥と表現するべきだと、これは名前欄の通りなんですが、思うわけです。

もし、高圧縮ディーゼルで上死点付近で燃焼させることができ、なおかつ排ガスをクリアし、なおかつ排ガス処理装置に高価なコストが掛からないエンジンが実在するのであれば、マツダの方法は一石二鳥なんかではなく、技術力が足りないだけの苦肉の策といって差し支えないと思いますが、そのような理想的なディーゼルが存在しない現状では有望な解決策だなというのが私の感想です。

雑誌やネット上の情報しか持ち合わせておりませんが、先発で高評価を受けているメルセデスのクリーンディーゼルとの比較でも燃費、騒音、パワーなどの点で善戦どころか上回る部分もあるようです。車両価格も考慮するとマツダの健闘ぶりが光ります。

>ピエゾインジェクターやVVLにしたって他社でもやってる技術ですよね?マルチホールというのが新しければ、これはサプライヤの技術であってマツダの技術ではありません。
マツダはピエゾインジェクターやVVLを自慢していません。解説ページを見ても、目的を達成するためにそれらの技術を上手に組み合わせて使ったという内容です。つまり、部品単体が突出してるわけではなく、既存の技術を上手く料理して誰もやらなかった低圧縮ディーゼルを実現したことに意味があるのではないでしょうか?

>つまり、マツダが出来るということは他社でも出来ると言うことです。
特許などの問題がなければ、他者が真似できてしまう技術なんていくらでもあります。最初に思いついて実用化したことが凄いのでは?

MCタイチ

貴方が「苦肉の策」という表現に何故それほど過剰に反応するのか、また何故そんなにマツダの肩を持つのか判りません。
高圧縮(好燃費)がディーゼルの売りなのに、低圧縮化したら本末転倒じゃない?という意味で「苦肉の策」と書いたまでです。同様に燃費向上の一方で高コストな排ガス後処理装置なんていうのも、本末転倒ですね。だから僕は昨今のディーゼル全般が苦肉の策だと思っているのです。リンクした僕の以前の記事を読んでもらえればその趣旨はわかると思います。

もし、低圧縮化したら排ガスは減るし燃費は良くなるのなら、貴方の言うように一石二鳥でしょう。しかし僕は何度も言うように、そんなうまい話があるのに世界のカーメーカーが気づかなかった、あるいは自己着火不良にお手上げだったのに、マツダだけが正しい道を見つけて実現したとは思えません。

ディーゼルの圧縮比が下がって来ているのは世界的な傾向で、それ自体はマツダ独自のアイデアではありません。また、他社に最新のインジェクタや可変バルタイを使いこなす知恵が無いとも思えません。おそらく低圧縮比という世界的なトレンドの中で、今回はマツダが先頭に出た位が実情でしょう。なのに、マツダが誰も思いつかなかったアイデアを具現化し、新しい内燃期間を発明したみたいな事を(Youtubeで開発者が)言うから「また誇大妄想かいな」とウンザリするのです。

MCタイチ

605さんの仰る理想圧縮比の話ですが、「最新自動車用エンジン…」とかいう本を見たら、ディーゼル/ガソリン関係なく14位が理想みたいですね。理由は圧縮比が高すぎると混合気の温度が上がりすぎて熱が外に逃げてしまうからだそうです。
よってこれは文字通り圧縮比の話で、拡張比は高いほど効率が良いとの事。だがらミラーサイクルではない圧縮比=拡張比のエンジンなら14位が理想って事でしょう。尚この本の著者は元マツダの技術者で広島弁で記事を書いたりするあの人ですね。なので、マツダ関係者以外で圧縮比14が理想という資料には未だ出会っていません。

僕がまだ解せないのは、もし圧縮比14が理想ならかつての圧縮比20以上のディーゼルなんて理想から大分離れているのに、何故燃費が(少なくともガソリンよりは)良かったのか?という事です。ポンピングロスの少なさだけで稼いでいた?また同じ理屈で、メルセデスやBMWのように18,16と下がるに従って確実に燃費が向上しないとおかしいですが、実際どうなんでしょう?

605

僕もネットで調べてみましたが、適当な記事が見当たらなく、それらしいことが書いてあるのかなと思われる論文は有料会員しか見れませんでした。

絶版になっていますが兼坂弘氏の「究極のエンジンを求めて」はおもしろいですよ。簡単には手に入らないのが残念ですが。ミラーサイクルや膨張比のことが詳しく書いてあります。
http://www5a.biglobe.ne.jp・・・

マツダはこの方の影響を受けてユーノス800のミラーサイクルエンジンを開発したと思われます。ただ兼坂氏はこのエンジンの圧縮比が7.6で膨張比が10.0というのが不満だったみたいですが(他にも色々不満があったようです)。

MCタイチ

「ホンダが市販車でターボを出さなかったのはF1をやってターボの問題点をいやというほど知ったから」っていうのは本当なんですかね?

ところで、僕が見た本というのはこれなんですが、
http://www.amazon.co.jp・・・

著者の畑村氏が正にそのユーノス800のミラーサイクルエンジン開発者で、この本の中でも触れていました。スーパーチャージャーと組み合わせたら(予想したこととは言え)高速燃費が悪くてドイツで不評なのが痛かったとか書いてましたね。

605

昔のターボはパワーはあるが、レスポンス(徐々に改善されましたが)と燃費が悪く、イメージが良くなかったからかもしれませんね(ついこの前までのディーゼルのように)。ご存知のようにF1ターボ全盛時代のホンダは、パワーと燃費の両方でF1界では最高でした。なのになぜターボ車をあまり出さなかったのか僕も不思議でした。

ヨーロッパでは過給によるダウンサイジングエンジンが日本より進んでいますが、これも兼坂氏がいち早くその有効性を主張しており、氏は欧州メーカーにもよく行っており、欧州メーカーも影響されたのかもしれません。

MCタイチ

バブル崩壊後にターボがタブーになったのは判りますが、その前例えばNSXの開発時期はF1黄金期と重なりターボもありえたと思いますけどね。まあでも、グランドシビックなんかはずっとNAでしたね。下のトルクも厚いのに上も回るという最強のエンジンだったから、NAで充分と思ったのかな?ファミリアなんてターボ付きじゃないと全く太刀打ちできませんでしたから(^^ゞ

MCタイチ

http://ja.wikipedia.org・・・
「吸気行程時に排気バルブを瞬間的に開けることで、シリンダー内に燃焼ガスの一部を引き戻し、エンジン(燃焼室)の温度を上昇させる」って今で言う「自己EGR」ですよね。それを大分昔に提唱してたとすれば凄いですね。

ただ、ミラーサイクル+スーパーチャージャーはコケましたね。結局、世界で唯一成功したミラーサイクルはプリウスのHVだけだと僕は思います。つまり電気チャージャーというか電動アシスト。兼坂氏にはこういう発想はなかったと思います。

605

BMWの技術者が高回転エンジンを造れるのはBMWとホンダだけだ(2輪を除くということでしょうか)と言ったそうですが、ホンダは頑固なところがありますから(世界GPで2サイクルに対抗するため楕円ピストンを造ったり、V型5気筒を造ったり)、また自信もあってノンターボにこだわったのかもしれません。

兼坂氏は日本国内の道路ではガソリン車でも4000回転以上回すことはあまりないので、それ以下の回転で燃費を優先して設計すべきという考えでした(高回転エンジンは必要ない)。どうしても高回転も回すのなら、ミラーサイクルにスーパーチャージャー(ルーツブロワーでなくリショルム)とターボ、またはシーケンシャルツインターボなどを主張していました。なんか兼坂氏の代弁者みたいですね(笑)。

605

マツダのミラーサイクル+スーパーチャージャーがコケたのは当然かもしれません。上にも書いたように圧縮比と膨張比も理想から程遠く中途半端で、上の回転域を使うのならスーパーチャージャーは不利でターボにすべきで、他でも中途半端でしたから。はじめてミラーサイクルを量産化したという功績は大きいですが、コストの問題もあり理想からかけ離れた設計となったのかもしれません。

MCタイチ

確かにユーノス800の拡張比は低いですね、何のためのミラーサイクルだったのかと。ただ、その反省からか、拡張比14に拘ったデミオのスカイGも期待はずれでした。トルクが薄い為、煩く回る割には加速は緩慢。あれじゃあ実用燃費もイマイチでしょう。だから僕はノートのミラーサイクル+SCが出た時も、またかあという感じでした。

結局乗り物に積むエンジンには、理論熱効率だけでなくミッションも含めたパワートレーン全体のパワーウェイトレシオが重要なんだと思います。その意味では、ディーゼルもミラーサイクルも不適。だから過給せよって事なんでしょうが、動力をエンジン出力から取るSCはやはりマッチポンプでしょう。その点、ターボなら捨ててる熱を再利用するのでまだ見込みがあります。

MCタイチ

ターボの低速域レスポンスが悪いというなら、電動アシストという手もありますね。動力はオルタネータ回生で貯めた電力を使えば効率的。http://www.carview.co.jp・・・
この事例では、排気ターボと電動ターボ(コンプレッサー)が別部品になっていますが、僕が考えたのは排気ターボタービンそのものを電気モーターでアシストする方式です。熱的な問題でシャフトの取り回しがややこしそうですが、全体の構造はシンプルに出来る筈。

Masa

ども、ごぶさたです。皆さんのアツい議論に飛び込む勇気がなかったので、少し熱が冷めた頃合いでコメしたいなと(笑)

実は一時期乗ってたんです、ユ-ノス800に!! 素晴らしいCd空力値、ユニークなエンジン&ダックテール、そしてバブルの象徴=ユーノス系列(爆)
その2.3Lリショルム式スーパーチャージャーのエンジンですが、そのパフォーマンスはやや自分の期待値を下回ったのを思い出します。パワーは確かにあるのですが、2千回転まではもごもごしたレスポンスで加速せず、そのあとやや唐突気味にパワーが立ち上がるといった感じでした。スーパーチャージャーと言えば巷間ターボに比して低速からの出だしに優れる、みたいに言われていたのですが、その部分は逆にダルな印象で、もう一台の候補のマークⅡ系の2.0Lツインターボの方がずーっと洗練されてました。
はっきり言って、エンジンフィーリングに関してはこのトヨタの方が優っていたのですが、独自のエンジン理論とかユニークさを買ってしまう自分がその頃からおりまして、マツダの心意気を買ってしまいました。
ちなみにその前はプレリュードで当時人気車だったのですが(デートカーなんて呼ばれてた)、とてもまともなクルマで、トヨタのツインターボを試乗したとき、売れているのクルマにも理由がある、なんて勝手に思ったものです。

脱線しましたが、ユーノス800の実燃費は大体8.0~8.3Km/Lで乗り方にかかわらずあまり上下しないエンジンでした。あと余談ですが、自慢のリアのマルチリンクは横剛性「感」が乏しく、高速道路を結構なスピードでコーナリングするとどこかでリアが横に吹っ飛びそうな感覚があり恐かった覚えがあります。当時寺田陽次郎さんの愛車と聞いたことがありましたが恐くなかったのかな。

そんなこんなで、ミラーサイクルのデミオとか、マーチスーパチャージャーがどうかな!?と興味がありましたが、タイチさんの印象を見てやっぱりな、と微妙に安心!?しました。

あと、各人の表現の齟齬みたいなものは個人的にはあまり気にしません。
苦肉の策でも一石二鳥でも偶然の産物でもたなぼたでもコペルニクス的発想でもそういうものが世に出てきてくれることに感謝というか理解を示すことができれば何でもいいかなと。
でも、技術者が高い志を謳う割にいたってフツーとかだと、ユーザーとしてこっそりニマニマしてしまうかも知れませんけどね(笑)

またよろしくです。

MCタイチ

Masaさん。クールダウンをお待たせして大変恐縮です(^_^;)

で、ユーノス800に乗ってたんですか!!凄い。それだけで尊敬に値します。しかし、実燃費が8.0-8.3km/Lとは悪いですね。それじゃあ当時のパフォーマンス系のターボとあまり変わらないような。
おまけにレスポンスは悪く、当時流行りのマルチリンクサスもまたグニャグニャとは良いとこなしですね。

それを聞くと著書で偉そうなこと書いてる畑村氏も実務ではイマイチみたいですね(もっとも上の本の内容自体は面白い)。またマツダ批判になりますが、期待はずれに歴史が物語るように、言うことは立派だけど結果が伴わないメーカーだと思います。まあそういう意味では、今回の低圧縮ディーゼルはマツダにしては珍しく結果が出てるのかもしれませんが。

まあ大々的に発表される新技術って大半は結果を伴わないような気もしますけどね。三菱のGDIとかは完全にコケましたし、雑誌で評判の高いVWのTSIだって実燃費がどの程度凄いのかは判りません。僕も辛辣な事を書いてますが、良いことか当たり障りの無い事しか書かないメディアへの反発とご理解頂ければ幸いです。

605

兼坂氏もユーノス800を購入しており、不満点は多々あったのですが初のミラーサイクルということとマツダの苦労を人一倍理解しており自分が言いだしっぺでしたから。
マツダのマルチリンクは非常に複雑で異なるブッシュの硬さでトーなどを制御しており、それがグニャグニャ感につながっていたかもしれません。昔県道から国道(片側4車線)に左折したRX7(FC)が、ほんの少しのオーバースピードで簡単にスピンしたのを見たことがあります(事故には至らず)。
新しい技術は古くても熟成された技術には敵わないことがよくあるということでしょうか。

マツダがロータリーやミラーサイクルを最初に実用化したチャレンジ精神は尊敬に値すると思います。
ついでにロータリーといえばバイクではオランダのバンビーンと試作車ですがスズキのRE5ぐらいですね。ラジコンでもロータリーエンジンはありますが。

MCタイチ

兼坂氏はそれだけ辛口なのに、ユーノス800の開発段階でダメ出ししなかったんですかね?
マルチリンクについては当時の流行りで形だけ真似たものの、設計通りストロークしない(フリクションがある)ものも多く、ブッシュなどの剛性を大幅に落として対応してたような話を聞きます。しかし、マルチリンクのはしりであるベンツ190Eのサスは完成度が高かったようなので、新しい技術だからという言い訳は通用しないでしょう。大体尋常なコーナリングで簡単にスピンモードに入るようなクルマを市販するとはメーカーとしての良識を疑います。

何でもそうですが、新技術とされるものの殆どはアイデアとしては昔からあるもので、完成度が低くて良ければ誰でも作れます。難しいのは市販品としての効能や信頼性を確保することであり、大抵はここで頓挫します。ロータリーエンジンだってマツダしか実用化出来なかったというより、筋が悪いので他社は参入しなかったというのは実情でしょう。「世界初」の栄光に執着したり、市場を実験部代わりに使うようなメーカーはダメです。

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