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MIDIキーボードレビュー【ミニ鍵盤編】

【公開】2016-10-14 【修正】2016-12-18

※2016-11/4 修正・加筆(主にKORG MicroKeysについて)

Moxf8にCubaseが付いてた事だし、最近またDTMに凝り始めてます。ただ、PCとそのテーブルの脇に鎮座するMox8を行き来しながら録音/編集するのはかなり大変です。

そこで使う時だけ机の上に置けるMIDI鍵盤があると便利かなと思い、楽器店で幾つかの機種に触れてみたのでレビューを書こうと思います(今回はミニ鍵盤モデルです)。まあ、殆どは音源と繋がってないので「試奏」とは言えないけど、鍵盤のタッチや全体の作りは判りました。

※写真をクリックするとサウンドハウスの商品ページに行きます。

製品レビュー

まず最初に、ミニ鍵盤は標準(フルサイズ)鍵盤と同じくサイズが規格化されていると思っていましたが、実は違いました。例えばM-Audioミニ鍵盤はAkaiのそれよりピッチが広かったり、Korgは白鍵の幅に対して黒鍵がかなり狭かったりと、機種によってサイズも形状もバラバラでした

AKAI LPK25AKAI LPK25

先ずAkaiの特徴だと思いますが、キーがやたらと重いというか硬い(・・;) かなり強いバネを使ってる感じで、ストロークの奥に行くほど反力が増してきます。弾き込んだ感じの個体だと幾分タッチは弱くなりますが、新品に近いともうキーボードというよりカリンバみたい(^_^;)

キーのピッチはM-Audioのそれよりやや狭く、奥行きはやや長いです。また、黒鍵の幅はKorgのように狭くなっていないので、黒鍵と黒鍵の間に指を入れてコードを弾くのは難しいでしょう。

また付属ソフトは本機のエディタソフトだけで、ソフトシンセ等は付いていないようです。というわけで、25鍵で良いならより安いKorgのMicroKeyの方が良いと思います。

AKAI MPK mini MK2AKAI MPK mini MK2

上記のLPK25にパッドやノブが付いた機種です。鍵盤はLPKと同じでとても硬く、やや細長い形状です。

パットはAkai標準の大きめでしっかりしたものですが、タッチもやはりしっかり押さないと音が出ないタイプかも知れません(音を出してないので未確認)。

ノブは小さいですが回しにくい事も無いですし、ジョイスティックも省スペースで良いアイデアだと思います。あとこのサイズのキーボードとしては珍しくUSB端子が標準タイプなのも良いですね。MicroUSBだと壊れやすいので。

小さいボディーの中にスッキリと機能が詰め込まれてる感じが何となく可愛らしく、鍵盤の操作性を重視しないなら面白い選択かもしれません。

KeystasionMini32M-Audio Keystation Mini32Ⅱ

シャープでシンプルなデザインが好印象。上のAkaiほどではないにせよ、枠の部分がミニマムで非常にコンパクト。その僅かな空間に、CC(コントロール・チェンジ)のアサインが可能なノブや、オクターブシフト以外にプロゴラムチェンジの進む/戻るキーとして使える+/-キーなど、機能面もしっかり抑えてます。

キータッチはAkaiよりは大分軽く、ストロークは浅めながらも手応えはそれなりにあって、Mini鍵盤としては悪くないと思います。白鍵の幅はAkaiより若干広く、相対的に黒鍵は狭いので、指の細い人なら何とか黒鍵間の白鍵を押さえられるかも。ただキーの奥行きが短いので、少し奥の方で押すと急速に反力が増すのが難点。

キーの数も32鍵あり(25鍵モデルの最高音Cから更に上のGまで伸びる)、フレーズによっては何とか両手の演奏らしきものが出来そう。それでも全体の幅はパソコンのキーボード(テンキー付き)より若干短いくらいなので、いっその事更に上のCまで伸ばして37鍵にしても良かったと思うんですが・・・

付属ソフトですが、Ableton Live Liteに加えて「簡単に音楽制作可能」というAIR Igniteなるソフトが付いてきます。ただ、標準鍵盤の機種に付いているソフト音源は無いようです。

M-Audio Axiom AIR Mini 32

上述のKeystation32にパットやノブそしてトランスポート等のボタンが付いたモデルです。その結果奥行きは約2倍になりますが、元々コンパクトなので可愛らしい操作パネルと言った感じ。

鍵盤自体はKeystationと同じなので割愛。パットは柔らかめで、ちゃんとしたベロシティーを送信出来るならなかなか良さそう。ノブも小型ながら普通に回せます。トランスポートボタンは妙に小さいですが、無いよりあった方が便利でしょう。

IK MULTIMEDIA iRig Keys 37IK MULTIMEDIA iRig Keys 37

キータッチはこれもミニ鍵盤としては普通にバネっぽく、奥の方で反力が強まるタイプです。なのであまり弾きやすいとは言えませんが、Akaiよりはバネ力が弱く速めに押すと微かにクリック感のようなものはあります。

価格は同じ37鍵のmicroKeyより高く割高感がありますが、この製品の売りは恐らく付属するソフトサンプラーSample tank 3 SEでしょう。だからこのソフトの評価でこのキーボードの価値も決まるとも言えます。

NOVATION Launchkey Mini MKIINOVATION Launchkey Mini MKII

MPK miniと同様のサイズで25鍵の他ノブやパッドが付いたモデルですが、パッドの数が16個もあるというのが最大の特徴でしょう。ただMPKより1000円近く高いとなると、割高感はありますけどね。

このパッドは感触は固めですが、Akaiのパッドほど押し込まなくても音は鳴るようです。ただ、大きさは指の先が一個入るだけなので、ドラムパットとして使う場合は若干やりにくいかも。

鍵盤のタッチは可もなく不可もなくで、iRig Keysに一番近いかな。つまり、Akaiのキーよりは柔らかいけど、M-Audioよりは硬くバネっぽさはありますね。

KORG microKEY シリーズ(11/4修正)

写真は25鍵モデルですが、このシリーズ全体について書きます。前回はmicroKorg XL+で演奏した感想を書きましたが、今回はmicroKeyと音源と繋がったデモ機があったので試奏できました。

キーストロークが深くフワフワしたタッチですが、反発力は弱めでストロークの底でもさほど強まるわけでもないので不快ではありません。また黒鍵の反力が強く特にキーの付け根ではとても押せたもんじゃないミニ鍵盤が多い中、この鍵盤は白鍵と黒鍵の反発力がほぼ同じで、しかも付け根で押してもタッチがあまり変わらないのが美点です。これでもう少しキーにクリック感があればミニ鍵盤としては最高だと思います。

黒鍵の幅はかなり細めなので黒鍵と黒鍵の間になんとか指が入ります。また、珍しくサテン仕上げでかつエッジがシャープなので、細くても滑って隣のキーを押してしまう危険性は低いと思います。更にベロシティー感度のダイナミクスが結構あるというか、ピアノ音源で演奏しても意外と強弱が付けられました。

ボディーは鍵盤以外の枠の部分がやや大きく、厚み(高さ)もミニ鍵盤モデルにしては分厚いです。その結果、ボディーがよじれずガッチリしてるのは良いのですが、薄い(PCキーボードの操作を邪魔しない)というのはミニ鍵盤最大の美点だと思うので、ここはもうちょっと工夫して欲しいところです。と言っても標準鍵盤の物よりは大分薄いですけど。

あとこのシリーズでちょと不可解なのは、キーの数による価格設定です。サウンドハウスでは25鍵モデルはAkaiのより安いですが、37鍵モデルはいきなりその2倍近い価格に跳ね上がってしまいます。37鍵モデルにはピッチベンドとモジュレーションホイールが付いてるからコストアップになるのかも知れませんが、25鍵モデルのジョイスティックで全く構わないと思いますけどね。

というわけで、25鍵で良ければAkaiより安くてお得ですが、自慢のキータッチを活かし両手で鍵盤楽器らしく弾きたいところ。しかし37鍵モデルは割高・・・となると更に1オクターブ追加され価格上昇は比較的少ない49鍵モデルに行ってしまうか?悩ましいところです。

付属ソフトに関しては、コルグらしいというかソフト音源がどっさり付いてきます。実は私、nanoPadを買ったのでmicroKeysと同じソフトが付いてきましたが、機能限定版とは言えどれも中々クオリティーが高い音源でした。

ARTURIA KEYSTEP

ミニ鍵盤の中では価格も機能も別格ですが参考までに。

先ず鍵盤は他のミニサイズより一回り大きく、タッチや素材感もワンランク上という感じ。これなら慣れれば普通に演奏できるかも。

そしてミニ鍵盤キーボード(シンセも含む)では珍しいサスティーンペダル端子が付いている上に、今日ではデジタルピアノですら省略される事が多いMIDI IN/OUT端子まで付いています。更にアフタータッチ装備って、シンセでもかなり高級なものにしか付いてないのに・・・一体こいつは何者なのか?

後で確認したら、ステップシーケンサー機能が付いてるんですね。つまりPC(DAW)を介さずに、流行りのモジュール型アナログシンセやガジェット型シンセをこいつでコントロールしようというコンセプトなんですね。これだけ高機能なら1.4万円というビックリな価格も、高く無いように感じます。

ただ個人的には、これでコントロールすべきシンセを持っていないので、もっとDAWコントロールに特化したモデルを同じハードウェアで作ってくれたらと思います。Arturiaって元々ソフト音源のメーカーだった筈ですし。

まとめ

僕も色んな機種を試奏しているうちに徐々にミニ鍵盤に慣れてきて、ちゃんと演奏できるとは言わないまでも、当初のどうにもならない状態からは脱したと思います。更に跳躍の多いフレーズや音域の広いヴォイシングでは標準鍵盤よりも弾きやすい面も発見できました。

ただ、狙いを外して間違った(又は余計な)キーを押さえてしまう事はまだあるし、またそうならないように注意しながら弾くのも窮屈な感じです。Youtube等でメーカーのプロモーションビデオ等を見ると、流石に音は外しませんが鍵盤を凝視しながら窮屈そうに弾いてますよね(^_^;)

音域についても、25鍵では鍵盤楽器はおろか、ストリングスやホーンセクション等の打ち込みでも厳しいと思います。デモビデオでは25鍵でも一見自然に弾いてますが、音域がピッタリ収まるフレーズを選んでますねきっと(^_^;)というのも、演奏する音域(最低音と最高音)と鍵盤の音域が丁度一致しない限り、実際には2オクターブも使えませんからね。

例えばCから始まって2オクターブ上のCで終わる25鍵(2オクターブ+1)の場合、Aから2オクターブ上のAを使うフレーズは弾けません。だからどの音から始まっても2オクターブの音域を確保するためには、鍵盤としては3オクターブ必要になります。だからステップ入力専用でもない限り、出来れば37鍵、最低でも32鍵は必要だと思います。

またキータッチという点でも、ミニ鍵盤はキーの奥行きが短いせいで、押す位置を少し奥にズラスだけで急激に重くなるし、元々奥まった位置にある黒鍵は何処で押してもバネっぽさ全開です(・_・;) いやバネっぽいと言うよりスポンジっぽいかな?と言うのは押すときには反力が強いのに、キーの戻りは意外と鈍い感じがするので。

まあ元々ミニ鍵盤はそう言う製品であり、それで不満な場合は標準鍵盤を使って下さいという事かも知れません。ただどうせなら、KorgのMinilougeのようにミニ鍵盤と標準鍵盤の中間くらいのサイズのMIDIキーボードがあったら、机上でも邪魔にならないし、演奏性もミニ鍵盤と比べたら格段に向上すると思うのですが。

また内部構造もバネを使うのではなく、PCの文字キーボードのようにラバーカップを使えばクリック感が出るはずです。更にキーの奥を支点にした円弧運動ではなく、これも文字キーボードと同じく水平に上下する構造にすれば、押し場所によるタッチの違いも解消されます。何故どのメーカーも作らないんでしょう?あっ、1社だけ作ってましたね。それについてはまた後ほど。

というわけで次回は別記事で、標準鍵盤のMIDIコントローラーについてレビューしたいと思います。それとこの記事も、レビュー機種を追加したりして今後加筆・修正すると思います。

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