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ヤマハvsスタインウェイ@ショパンコンクール

【公開】2016-01-05 【修正】2016-01-17

昨晩NHKで、2015ショパンコンクールにおけるヤマハVSスタインウェイの使用者獲得競争みたいなTV番組をチラ見しました。

ヤマハワークスVSチームスタインウェイ

ファイナリスト10人のうちヤマハのピアノを選択したのは7人(残る3人がスタインウェイ)とヤマハが圧勝。ヤマハのどこが良いか尋ねたら「タッチが軽く癖がないので自分の音楽を表現しやすい」という意見が多かったです。

次は優勝者を輩出する闘いですが、ヤマハの一押しは無名のカナダ人ピアニスト。一方、スタインウェイ陣営(?)の最有力候補は前評判も高かった韓国人ピアニストです。

ちなみに、ヤマハが持ち込んだピアノはショパンコンクールの会場に合わせて作られた特別仕様だそうです。おまけにヤマハの精鋭調律師が3-4人現地に乗り込み、ピアニストの要望に応じてスペシャルチューン。さらに会社のPRの為に出演者の泊まるホテルの各部屋にヤマハのデジタルピアノ80台を設置して貸し出すという徹底ぶり。

一方スタインウェイの方は経験豊富とはいえ現地の調律師が一人だけ。なんかヤマハワークスとプライベートチームが8耐で勝負みたいな構図ですね。ちょっとヤマハは大人げないというか「日本人は金に物を言わせて・・・」とか言われないか心配です(;'∀')

それにそれだけスペシャルなピアノなら、普通に楽器店で買えるピアノとは違いすぎて「ショパンコンクールで優勝したピアノ」というイメージで売るのもなんだかねえ(-_-;) 逆にスタインウェイは吊るしのピアノを持ち込んで「あなたが手にするスタインウェイはショパンコンクールで使われたものとなんら変わりません」というアライヘルメットみたいなPR戦略なんでしょうか?

脱線しましたがしかし、そんな絶好調なヤマハに意外な落とし穴が!皆が使うピアノは各メーカー1台だけなので、使用者が多いとその分各人の好みに合わせて調音し辛いというジレンマがあるんですねえ。一方、不人気(?)のスタインウェイは韓国選手と一蓮托生というか、最初は弾きにくかったものを彼の意見を大幅に取り入れて改善してもらったそうです。

本選結果

というところまで見たんですが、店のTVで見てたので結果は判らず仕舞いです。まあ、ショパンコンクールの結果を調べればいいだけですね→公式サイト

はい、チームスタインウェイの韓国人選手が勝ったみたいです。一方、ヤマハワークスのカナダ人選手もしっかり2位に入っていますね。入賞者と使用ピアノを列挙すると次のようになります。

  1. チョ・ソンジン(韓国):スタインウェイ
  2. シャルル・リシャール=アムラン(カナダ):ヤマハ
  3. ケイト・リウ(アメリカ):ヤマハ
  4. エリック・ルー(アメリカ):ヤマハ
  5. イーケ・(トニー・)ヤン(カナダ):ヤマハ
  6. ドミトリー・シシキン(ロシア):ヤマハ

1位以外はヤマハ独占ですが、スタインウェイ陣営はソンジン選手に集中する作戦が功を奏して面目躍如という感じです。

ここで、上位2人の演奏を聴き比べてみましょう。まずは1位のソンジン選手。

ダイナミックで自然で普通に上手いですね(お前が言うな(;'∀')。ただ、ユンディ・リーが優勝した時のような華やかさや躍動感みたいなものは感じませんでした。いや、ルックスに惑わされてるのか('◇')ゞ ピアノの音も普通に良いというか、これぞ定番のコンサートグランドという感じですね。

次はアムラン選手です。ちょっと曲調が違うけどエレガントな感じで弾いてますね。 

ピアノの音もヤマハ独特の中高域のややささくれた感じが薄らいでいるように聴こえます。ただ、低音部をガツーンと弾くと、こんなビョーンというまるでフレームがよじれたような音がするとは思いませんでした。これはローズピアノの歪と同じで良い意味で言ってます。

音色比較

従来は、スタインウェイが明るくてカリカリした音だとすれば、ヤマハは暗くてカリカリした音という印象だったのですが(2014年の優勝者は特にそう感じた)この演奏では両者の差が縮まっているように思いました。まあ両者ともフレームを鳴らすというコンセプトのピアノなので、音の傾向もかなり近い筈ですけど。

ただ個人的には、もっと柔らかくて雑味の少ないクリーンな音が好きなんですけどね。まあスタインウェイ的な音も悪くはないのですが、それ一辺倒だと面白くないというか。昨年くらいまでは、本選で一人くらいはカワイやFazioliを弾いてた気がするんですがどうしちゃったんでしょう?

演奏については、本選レベルになると僕にはもう違いが判りません(;'∀') こうしたコンペティションで弾かれるのは音数とパワーで技術を披露するような曲ばかりというのも、似てくる理由だと思います。だからせめて、使うピアノの音色で個性をだしたらどうかと思ったわけです。

しかもこういう激しい曲をずっと聴いてると相当聴き疲れするはずですが、審査員は大丈夫なんですかね? ショパンでも当然ゆったりした(ぶっちゃけ簡単な)曲があるので、そういう曲ばかり集めてここから何曲か選択させるようにしたらよいと思うんですが・・・

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