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モニタースピーカー視聴レビュー Vol.1

【公開】2015-08-19 【修正】2017-09-23

【2017/09/22 加筆・修正】心斎橋のKEYSで視聴したので、2機種(その他ブランド)追加するとともに2機種のレビューを変更しました。

梅田の島村楽器で色々なモニタースピーカーを視聴したので、レビューを書こうと思います。ただ、多くのスピーカーが棚にすし詰めになっているので、正しい設置方法とは程遠いですが、各製品のキャラクタは聴き分けられたと思います。

音源は自分のスマフォなどをヘッドフォンジャックに繋いで出力する方式です(店の音源は貸してくれません(;_;)。なので僕は、自分のiPodtouchに入れてるKaossilatorアプリで作ったループ素材を使いました。

尚、例によってサウンドハウスの商品ページに(画像から)リンクしていますが、当サイトとは何の関わりもありません^^; 単に品揃えが豊富で価格が判るので便利だからです。また、サムネイル画像は同じサイズにしてしまうとサイズ感が判らないので、実物のサイズと大体比例するように拡縮してあります。

それでは、各スピーカーの視聴レビューをどうぞ!

ヤマハ

MSP5 STUDIO

どんな音も漏らさず再生してしまうような、素晴らしい音の密度と解像度。一聴してクリスプな高音が目立つが、よく聴くと低音もしっかり出ている。まるでヘッドフォン(それもソニーのCD900STのような密度感のあるもの)で聴いてるよう。

これが実売4万円前後(ペア)で買えるのは素晴らしい。もし、これ以上の品質を求めると、例えばGenerecがそうだとして価格が倍くらいする。コストパフォーマンス的にランバルが見当たらない。スモールモニターのベンチマーク的存在ではあるまいか。

【2017/09/22 追記】下記のEris5にも書いたが、別の店で歌ものEDMをかけてもらったら、大分印象が変わってしまった。低域がゴッソリ抜け落ちて中高域の硬質な部分だけ聞こえる感じ。 時々「低音が弱い」というレビューを見るが、こういうことだったのか。ただ、タイトなキックやベースはちゃんと再生するので、その少し上のウォームな低音が弱い(というかEris5やF5が強すぎる)のだろうか?

MSP3

このスピーカだけはもっと五月蝿い別の環境で視聴したので、完全にフェアな比較は出来ないが、やはりMSP5とはちょっと比較にならないかと。

確かに音の質感は似たところがあるが、小さな箱の制約を受けたように、どの音域も抑制され伸びやかさがない。悪い意味でヤマハらしく、デジタル臭いというか人工的というか・・・

勿論、安いしコンパクトなので、キーボードの側に設置して練習用に使うとかなら全然OKだと思う。でもこれで楽曲の最終的なMixをしたいかというと残念ながら僕はNGだなあ。

HS5

MSPとは別のラインアップで、見た目は嘗てのデファクトスタンダードNS-10Mを思わせる。音も何となくNS10Mに似てるのか、中高域が充実したさらっと爽やかなタイプ。

ただMSP5と比べると全般的にもやっとした音で、解像感や正確性はMSP5の方が明らかに格上。正確なミックスよりもリスニングを重視するならOK。特に白バージョンは抜群にオシャレなので、インテリアとしては素晴らしいと思う。

JBL

LSR305

リスニング向きのJBLらしいというか、一聴して低音が豊かなウォームなサウンド。と言っても、安っぽいドンシャリではなく、繊細な高音も出てるし解像感もそれなりにある。ただこれだけ低音が寄りのスモールモニタは他になく、これでMixすると低音スカスカの作品になってしまわないか心配。

それに値段はサウンドハウスでMSP5の5000円安(ペア)、他の店ならもっと差が小さいと思う。であれば、少なくともモニタースピーカとして使うならMSP5の方が手堅い選択だろう。

【2017/09/22 追記】発売当初の値段はMSP5とあまり変わらない(ペアで4万円ちょい)ように見えたが、今はMSPがペアで4.6万円へ値上がりし、逆にLSR305がペアで3万円と値下がりした為、1.6万円も差がついてしまった。

また、別の店でPCに繋いでEDMを鳴らすと、低音が特に強いわけではなく(下記のEris5やF5の方が強い)中庸でマイルドな印象だった。MSP5と同様、ローエンドの少し上は普通なのかも。ただMSP5とは違い、極端な中高音寄りにはならなかったし、逆にEris5のようなドンシャリでもない。

Eris5と同じ価格帯なのに、音は一回り上質。モニタースピーカーとしての分析力にはやや欠けるかもしれないが、音楽を心地よく聴いて全体像を把握するという意味では大穴的な存在かもしれない。

その他のブランド

Presonus Eris 5【2017/09/22 追記】

Eris5低価格なのにフラットで客観的と評判が良かったので気になっていたモデル。

しかし実際に音を聴いてみると、意外とドンシャリ系。というかドン(ボトム)が特に強いわけでもないので、店員が言うところの「中域が引っ込んでいる」という表現が適当かもしれない。中高域の解像感も低く、安いスピーカーに有りがちなモヤッとしたサウンド。

背面にはハイ/ミッドノブとローカットスイッチがあるが(公式サイト)、全てニュートラルで視聴。加えて「Acoustic Space」という壁との距離に応じた特性切り替えスイッチがあるが、それを切り替えてもイマイチ違いは解らなかった。左右セットの下位モデルEris4.5の方がまだ普通のバランスで、正確さはともかく聴きやすい。

ただ、店のPCに繋いで歌もの系EDMをかけてもらったんだけど、こういう音源には割合バランス良く聞こえる。逆に、比較のためにMSP5を鳴らしたら、低域が殆ど無く中高域の硬質な部分だけ聞こえてる感じになった。MSPはヴォーカルが前に出るスピーカーらしいが、曲のジャンルによってミックスに使うモニタの特性がこんなに違ってしまったら、リスナーもジャンルに合わせたスピーカーで聴かなきゃいけなくなるのでは?

Fluid Audio F5【2017/09/22 追記】

F5

最近サウンドハウスなどで見かけるようになったブランドでローランドが輸入・販売しているらしい。上のEris5と同じようなサイズ、構造、価格帯。

音はEris5と似た傾向だが、こちらの方がまだ中域が出ていて比較的フラット。質感としてはやや硬質だが、解像度は高くなくこちらも値段相応と言った感じ。多分、一番の特徴は出力が大きい事で、同じ音源・同じ環境でも他のスピーカーより一回り音がでかい。あと背面には音質調整の類は全くないが、ボリュームが全面にあるのはやはり便利。

モニタースピーカーとリスニングスピーカー

モニタースピーカーは良い音も悪い音も過不足なく出力する、客観的なスピーカーだとよく言われます。対して、リスニング用スピーカーは、音源の粗さを隠して心地よく聴けるスピーカーと言ったところ。

ただ、音楽制作者はモニタースピーカーで聴いてバランスを作りこむ訳だから、視聴者もモニタースピーカーで聴く方が、制作者の意図が伝わりやすい筈です。逆にもし、殆どの視聴者がリスニング用スピーカーで聴いているとしたら、制作者もそれで聴いて作りこまないと意図した通りに聴いてもらえない事になります。

ということは、両者の間にあまり差があってはいけないし、実際に価格帯が同じならそれほど差は無いかもしれません。ただ、リスニング用はトコトン低コストなPC用スピーカーのようなものか、逆に1本数十万円するハイエンドオーディオ用かの両極端になってる恐れもあります。

特に最近は、音楽はスマフォのイアホンでしか聴かず、スピーカーというものが家に無いという人も少なくないでしょう。しかしだからといって、そうした携帯オーディオ的な環境だけをターゲットに音を作りこめば良い、とはならないでしょう。さりとてハイエンドオーディオとかプロスタジオにあるような、巨大なモニタースピーカーを買えるようなアーティストは極わずかです。

というわけで、多くの場合は両者の中間である、上述のような価格帯のスピーカーで音楽制作を行ってると思われます。しかしそれと似た環境で聴いている一般リスナーは実は少ないという、何とも歯がゆい状況なわけです。つまり、音楽制作者の端くれとして言いたいことは、「皆さん、是非上のようなスピーカーで音楽を聴いて下さい」ということです^^;

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