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モニタースピーカー視聴レビュー Vol.2

【公開】2015-09-09 【修正】2015-09-10

視聴レビューの第2段は海外高級ブランド編です。展示スピーカーがあまりに多く、一度では覚えきれなかったので、2度めでようやくこれを書いてます。

音源は同じく、Kaossilatorアプリで作ったループ素材を使いました。

Genelec

8010A

8010A8000系の最廉価モデルにして最小の製品。野球ボール2個分くらいしかない小ささ。こんなに小さいスピーカーはパソコン用の安いやつかBoseくらいしか見たこと無い。

にもかかわらす、出てくる音は2回り以上大きなスピーカーのそれ。サイズの制約が全く感じられず、とても伸びやか余裕のある響き。低音域もGenelecの上位機種と比較すれば若干弱いと判るが、単体で聴けば例えばHS5あたりとあまり変わらないサイズ感。

ただし、お値段はHS5の3倍、MSP5の2倍に迫る勢い。この高価で極小のスピーカーを敢えて選ぶのは、置き場所に困っているが、お金には困っていないという奇特な人か。或いはリーフレットにあるようにこれを持ち歩き、「ちょっと確認用に持ってきた」と言ってカバンから取り出し、周りを驚かせるのが好きなリッチなモバイラーくらいかな。

8020C

こちらは8010より一回り以上大きいが、それでもまだMSP3くらいの大きさしか無く、DTM用途でも全く持て余す心配がないサイズ。

音の方は勿論、MSP3よりは格段に良いが、8010と比べると低音がやや出てるかなという程度。「野球ボール2個」から凄い音が出てきた8010の衝撃に比べると、8020は普通のGenelecという感じ。8010の方が中高音域に特化してる分まとまりが良いというか、音が飛び出す感じがする。

8030B

8030B

このへんでようやく普通の「コンパクトモニタ」のサイズ(MSP5くらい)になる。音をMSP5と比べると、8030の方が全般的にドライで色付けの少ない音に聴こえる。

MSP5だけ聴くと素晴らしい解像度だと思ったが、Genelecと比較すると高音域がやや強調されてるというか、響き過ぎて音像は曖昧になっているように思える。勿論、8030もチリチリした高音域までくっきり聴こえるが、質感がタイトなので他の音域を邪魔しない感じ。

最低域も若干MSP5より出てるような気もするが、そこだけが強調される事はなく、全般的にはフラットな特性に思える。

ただ、値段的にはペアで約15万円だから、MSP5の3倍以上(*_*; 逆にそこまで出せるなら、もっと大きくて低音の出せるスピーカーでも良い気がする。やはりGenelecはお金はあるけどスペースがない人向けなのか?

8040B

ここまで来ると流石にデカく、下位モデルと同じツルッとしたデザインがぼってりして見える。特にツイータのサイズ自体は変わらないのに、ボディーやウーハーはデカイので、なんかアンバランスな印象。

肝心の音の方は、下位モデルの質感そのままに、中低域を上乗せした印象。特にローエンドは誇張されていないが相当強力で、普通の住宅で気持よく鳴らしたら非常に不味い事になりそうな予感。

ただ逆に言えば、このスピーカにふさわしい設置環境と、1本15万円の予算を持っているなら、もっと良い選択肢があるような気がする。

M030

M030

大きさは8030とほぼ同じながら、8000系とは別のシリーズ。音も、Genelec共通の質感を持ってるが、こちらの方が僅かにウォームというか、音像が甘い感じがしないでもない。

ストイックな8000系に対して、Mシリーズはもっと気軽に音楽を楽しむコンセプトなのかも。ただ、値段は8030とあまり変わらないので、どうせGenelecにするなら8000系を買う人が多いのではないか。

ADAM Audio

A5X

特徴的なツイーターのお陰か、チリチリとした高音の繊細さが第一印象。一方、中低域もしっかり出ていて、どの帯域も突出したところがなくバランス良好。

もっとも、このドライでフラットなテイストは基本的にGenelecと似ていて、サイズが近い8030と目隠しテストをしたら、100%聴き分けられる自信はない。

ただ違いを言えば、あくまで素っ気ないGenelecに対して、A5Xは中低域に粘りのようなものが感じられ、良い意味でウォームな印象。価格も1.5倍ほど8030が高いことを考えると、僕ならA5Xを選ぶだろう。

A7X

当然ながらA5Xと非常によく似た質感ながら、全般的に重心が下がった(中低域が自然に持ち上がった)印象。特にローエンドはかなり出てると思う。

値段も8030よりまだ少し安い(1本7万円)のに、中低域の再生能力は明らかに上サイズ的にはパソコン・モニタの左右に置くにはちょっと大きすぎるが、これを正しく設置できる環境なら、普通のDTMや宅録の域を超えたモニタリングが可能だと思う。

S1X

実はADAMaudioのスピーカーで最初に聴いたのがこれだったのだが、あまりの音の艶やかさと解像度に感動してしまった。値札(1本14万円台!)をよく確認する前だったので、プラシーボ効果ではないと思う^^

その後に聴いたA5XやA7Xも上述のように素晴らしいのだが、S1Xと比較するとちょっと音が引っ込んでるというか、伸びやかさが足りない気がしてくる。

なので同じ15万円弱なら、8040よりS1Xの方が明らかにコストパが高いと思う(右のRockOnでは何とペアで23万円!)。どの価格帯でもGenelecよりADAMの方がお買い得だねえ。

・・・ってドンドン金銭感覚が麻痺してきたけど、どれも僕には買えませんよ^^;

まとめ

アレほど良いと思ったヤマハのMSP-5ですが、こうしてハイエンドのコンパクトモニタを聴くと、なんか人工的に誇張された音に聞こえてきました。GenelecもADAM Audioも基本的には似たキャラクタということは、中立性・正確性を追求するとこういう音になるということでしょうか?

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