Yonex Vcore 98 2021::MCタイチ.com

Slim gut by tennis

ラケットインプレなど

Yonex Vcore 98 2021

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さて今回は新Vcoreシリーズの中で本命視しているVcore98のレビューです。発売から暫くたって試打する人が一巡したのでしょうか、今回はすんなり借りれました。

試打レビュー

トップライトなVcore95とは打って変って、グリップ部分で持つだけでズッシリと重さを感じます。唯一の欠点は重さ(バランスも含む)だと書いたCX400Tourと比べても少し重く感じました

ところがボールを打つと、その重さの割には軽く感じます。ボールに対してラケットが重いから、ボールの重量感も含めたヒッティングウェイトが軽く感じるのかも知れません。それに加えて、反発力があるから軽い力でもボールが良く飛び、結果的に楽=軽く感じるのだと思います。兎に角、パワーアシストに関しては100平方インチ未満のラケット中最強かも知れません。

スピンも低弾道のVcore95と比べたら良くかかり、さりとてCX400Tourほど高弾道にならず、普通に打ったら弾道もスピンも適度なボールになります。しかもスピンをかけようと思えば十分かかりますし、ホールド感があるので軌道やコースもコントロールし易いです。

打感も近年の黄金系の中でもかなり柔らかい方だと思います。ただCX400Tourのようにしなりや撓みを伴う柔らかさではなく、フレーム自体はしっかりしているがVDMで振動を取ったり、ガットを動きやすくする事で実現した柔らかさ(マイルド感)だと感じました。だからこそインパクトのエネルギーがロスせず、飛びも良いんだと思います。しかもCX400TourやEzone100のように、柔らかさとパワーアシストを両立したラケットは強く厚く当てるとエネルギーロスが大きくなりがちですが、新Vcore98は強打しても同じアシスト率のままボールが伸び、かなり強力なボールになります。

以上は主にストロークでの感想ですが、ボレーもまた柔らかく吸い付くような打感と十分なパワーアシストでとても打ちやすいです。サーブもまたパワー・打感・コントロール性が高い次元でバランスされていると思います。但し重いので、ヘッドスピードが必要なスピンサーブはあまり得意ではないと思います。

使用ガットは黄色いしヨネックスのラケットだからポリツアープロかと思いきや、バボラのプロハリケーンツアー125でした。このガットはポリ系だし柔らかい訳でも飛びが良い訳でも無いので、Vcore98が如何に優れているかという事ですね。

このようにあらゆる点で高性能なラケットですが、やはり僕には重さが堪えます。試打初日はまだ調子が良かったようで重さにそれなりに適応しましたが、そこで僕のトップライトなBurn FST99Sに持ち替えたら『軟式ラケットかい!』と思えるほど軽すぎて、どう扱って良いか判らなくなりました。

そして数日後、改めて打った時は調子がイマイチで、FSTを使って「やっぱい打ちやすいは」と思った後Vcore98に持ち替えたところ、『ウッドラケットかい!』と思うほど重く感じました。勿論、上述のようにパワーアシストはあるし打感もマイルドなので極端にしんどくはありませんが、操作性と言うかイザと言う時の小手先のテクニックが全く使えそうにありません。調子に合わせて使い分けるとか、打ち急がない練習の為に所有する事も考えましたが、FST99Sと余りにも性格が異なるため、僕にはもっと中庸なラケットが必要だと思いました。

外観/スペック

最近のYonexのラケットは長方形というより、左右の辺が丸く膨らみ上辺が長く平らで手元に近づくほど幅を絞っていますね。言わば角丸の逆三角形的な形状ですが、これによってスウィートエリアをラケットの先端に移動していると言います。実際、Vcore98でリフティングをすると確かに先端の方がスウィートなのが判ります。実際のプレーでは、僕はやはりラケットの先端の方でボールを捉える傾向があるようで、がつッとフレームショット気味になる事は少なかったです。

僕のBurnFST99Sを重ねて見ると、フェイス形状は意外と似てますが全周に渡り少しづつFSTの方が大きく、とても面積が1平方インチしか変わらないとは思えません。しかしスウィートエリアはVcore98の方が広く、FSTはフェイスの3か所に輪ゴムで振動止め兼おもりを付けても、センターを外してガツガツ振動を感じる事は多いです。

また、同時に借りた訳ではありませんが、新Vcore95は上下に短く逆三角形感が協調されるので並べなくても違いは明白です。一方新Vcore100とは、店内で重ねて比べてもフェイスのサイズ・形状共ほぼ一致し違いは殆どありませんでした。ただ横から見た時のフレーム厚は明らかにVcore100の方が分厚かったです。近年のラケットはフェイス面積は98とか100とか殆ど変わらないので、それによってパワーとかスウィートエリアが変わるとは思えませんが、フレームの厚みでパワーアシストを変えています。つまりモデル名の最期付く数値は、フェイス面積としては意味はあまり無く、パワーインデックスとして捉えるべきでしょう。

製品名重量バランスPフレーム厚重量(実測)バランス(実測)
Vcore98 2021 305g 315mm 22.5-23-21mm 332g 319mm
CX200 305g 315mm 21.5mm 320g 326mm
CX400 Tour 300g 320mm 23.0mm  322g 324mm
Vcore 95 2021 310g 310mm 21.5-22-21mm 325g 320mm
EZONE 100 300g  320mm 23.5/26/22mm 315g 326mm
Vcore pro 97 2019 310g 310mm 20.0mm 335g 318mm
Burn FST99S
輪ゴムカスタム
299g 305mm 19/22/19mm 318g 316mm
Pro Staff Tour90 315g 315mm 17mm 336g 315mm

カタログスペック上は黄金系よりやや重・ややトップライトな位置づけですが、実測してビックリ!より重い筈のVcore95より実際には7gも重かったのです。一方、バランスは僅かにトップライト、と言っても1mmなんて誤差の範囲なので殆ど同じですね。僕はてっきり重量的にはVcore98の方が軽いけど、バランスがトップヘビーだから重く感じるんだと思っていましたが、実は逆だったんですね。

もっともVcore98にはグリップテープが巻いてあったのに対し(しかも結構厚め)、Vcore95には巻いてありませんでした。なのでグリップテープ(5gとする)無しで比べたらバランスはVcore98の方がトップヘビーなのは判るとしても、重量的には同等なんですね。そりゃ重く感じますわ。

まとめ

パワー、打感、スピン性能、コントロール性能どれをとっても秀逸ですが、重さだけがネックです。同じ事をCX400Tourでも書きましたが、Vcore98の方がより高性能でより重い、つまり長所も欠点も増幅されてしまいました。勿論(これもいつも言ってますが)、この重さが気にならない人には最強のラケットとなるでしょう。