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デミオ 15S Touring (マツダ)

イントロ

2018年の夏頃に1.3Lから1.5Lに容量アップしたガソリン仕様のデミオ。ずっとノーチェックだったが、2019年の6月になって存在を知り試乗してみた。

居住性/装備等

最近、高齢ドライバーによる踏み間違い暴走事故が相次ぎ、我が家にも70代のドライバーが居るので、ブレーキサポート的なものは次の車では必須だねということになった。で色々調べてみると、政府が「サポカー」の認証制度みたいなのを初めて(右又は下にリンク)、そのお墨付きを得ようとメーカーは続々とこの種のシステムを導入しているようだ。

デミオも「サポカーS・ワイド」なる最上位に相当するシステムが全乗用車グレードで標準装備になっていた。勿論、公道の試乗では他車(他者)に突っ込んで衝突回避性能を試すわけにはいかないが、信号で停まった前車にゆっくり近づくと、車間が2mを切ったくらいで警告音と共に自動ブレーキが作動するのを確認できた。

ただ一番便利だと思ったのは、車線変更の時に斜め後ろに居る車を検知し、衝突しそうな場合は警告音と共にドアミラーに警告ランプを表示する機能だ。ここで重要なのは、単に車間距離だけで判断しているのではなく、車間距離の時間微分つまり相対速度も含めて危険度を判断してる事だ。

だから例えば、走行車線から追い越し車線に進入する場合、追い越し車線で数百メートル後ろからより速い速度で迫ってくる車があれば、そこに侵入しようとウインカーを右に出すだけで警告が出る。反対に渋滞気味の左車線に合流するときなどは、車間距離が結構詰まっていても前車を追い抜くように同流すれば警告は出ない。勿論こうした状況ではドライバーも自分で後方を確認するのだが、ドアミラーの死角は見落としがちだし、それを目視で確認する刹那にも状況が変わってしまい結構危険。だから、車がその死角を監視してくれるのはとても有効だと思う。

逆にこうしたシステムが邪魔をして、渋滞路で前車との間隔が狭すぎると警告されたり、混雑路で対向車が譲ってくれたのに右折できずに止まってしまう(アイサイトではあるらしい)と言った事はなかった。ただ路駐している車を避けようとしてセンターラインを跨ぐと、一々警告音が鳴るのはちょっとウザいかも。

パッケージングは今時のコンパクトカーとしては異例なほど「ロングノーズ・ショートデッキ」だと思う。だから室内空間は、ノートやティーダは云うに及ばず軽ワゴンと比べても狭い。ただそれは後席空間を犠牲にした狭さなので、前席は然程狭く感じない。ルーフは低めだがインパネの上部も低い形状なので、若干ながら開放感すらある。子育て世帯など後席が必要なユーザーは大抵ワゴンタイプかSUVを選ぶので、それ以外のカテゴリーの後席は緊急用と割り切ったパッケージングで良いと思う。

ただセンターコンソールがまるでFR車のように広大なので、がに股のドラーバーでなくとも左足が当たってしまう。まあ、その部分の形状は平坦で割と足にフィットするので、コーナリング中に体を支える役目を果たすとは思うが、運転中は常に当たっていて姿勢の自由度が低い訳だから、長時間乗ると何処かが痛くなったりダルくなったりしないだろうか?

エンジン/ミッション

車体の遮音性もあると思うが、基本的に静かで低音寄りの落ち着いたエンジンだった。動力性能も低負荷領域(平坦路の緩加速など)なら必要十分という感じ。ただそこからもう少し加速したいとか、上り坂に差し掛かった時、少しアクセルを踏んでも反応がない(ペダル自体もやや重め)。なので更に踏み込んだら急に回転数が高くなり大げさなノイズを出しておもむろに加速する。

これは平坦な幹線道路等でも多少感じるが、顕著に感じるのは低速でキツめの坂を登る時だ。スポーツモードにはしてないし然程アクセルを踏み込んだわけではないのに、唐突にキックダウンし大げさにエンジン回転が上昇した。勿論、ステップATだからCVTのように徐々にギア比を変える事が出来ないのは分かるが、今どきのコンパクトカーで1.5Lもあれば、簡単に変速せず踏み増しによるトルクの増加だけで対応して欲しい。

これは多分ATのシフトマッピングの問題というよりも、エンジン特性として低速トルクが小さめなんだと思う。そりゃ1.3L時代と比べたらマシなんだろうけど、スイフトRStなんて同じ6ATなのに何時変速したかわからない程静かな回転数だけでトルクフルな走りが出来るわけだから、パワートレイン全体として完敗と言う感じ。まあデミオのエンジンも回り方は割と軽やかなので、ワインディングなどでは安全なペースの割には高い回転数でスポーツしてる気分を味わえるかもしれない。しかし折角静かな低負荷領域からいきなり煩くなるのはストレスフルだし、どっしりと落ち着いた車のキャラクタともマッチしないと思う。

燃費についてはWLTCモードで19.0~19.8km/Lとなっており、最近のコンパクトカーとしてはかなり悪い方だろう。ただ実用燃費はそれほど悪くないようで、寧ろ1.3L時代のデミオより良いという報告が多い。e燃費を見ると下は10km/L弱から上は18km/L以上をマークしており、カタログ値との乖離が異例に小さい車のようだ。

尚このe燃費でティーダ1.5Lの実燃費を見ると、平均値はデミオ1.5Lとほぼ同じで分散は若干少ないようだ。やはりトルクのある車ほど、運転方法や走行環境による差異が小さくなるんだと思う。何れにせよティーダは初登場が15年以上前、うちの最終仕様エンジンでも10年以上経っているのに、最新のデミオ1.5Lが同程度の燃費しか出せないのはちょっと悲しい。トランスミッションやハイブリッドシステムも含めて、マツダのガソリンエンジンは他の日本車から10年以上遅れてるように思う。

ハンドリング/乗り心地

乗り心地は流れの早い幹線道路などの良路ではフラットで上質。一方市街地や住宅地などで舗装の凹凸があるところではややゴツゴツと硬め。ただマツダ特有のストローク感の無いサスではないし、ボディーはマツダらしくしっかりしてるので、嫌な感じの硬さではない。

ハンドリングもしっかりしたボディーのお蔭で上質。旧型デミオのように操舵に対してコーナリングフォースの立ち上がりが早すぎるような過剰にクイックなサスではなく、もっと普通というかナチュラルなハンドリングだった。このへんの味付けをマツダは結構変えてるようなので、現行デミオでも初期型は違うセッティングだったかも知れないが。

尚、トルクベクタリングみたいな名前の機構が付いているが、これは左右のトルク配分を制御するようなものではなく、コーナリング中にエンジン出力を少し絞って前輪荷重を増やし、内向性を良くする仕組みのようだ。ただこれは0.5G以上でないと作動しないらしく、実際混雑気味のワインディングを走っただけでは良くも悪くも制御を感じなかった。

総合評価

ディーラーで見積もりを貰ったら、車両本体価格が安い割には総額がちょっと高い気がしたのでよく見ると、なんと取得税や重量税の減免(所謂エコカー減税)がゼロだった(100%課税)。これは多分20km/Lを切るカタログ燃費のせいだと思うが、今時のコンパクトカーでこれは痛い。実燃費は悪くないんだから、もう少し燃費テストチューニング(不正ではない)を出来なかったのか?他のマツダ車もそうだが、シャシや内装の質感やサポカー技術は良いのに、パワートレーンがスペックも実力もこれでは買う気が失せる(スバルも似てるかも)。トヨタからHVを買って搭載する話はどうなったの?

因みに、今年9月からデミオはマツダ2という名前になって顔が変わるという。パワートレーンやシャシなど基本部分は勿論、装備関係も殆ど変わらないと思うので、現行デミオが在庫処分でかなり安くなるなら今買うのも有りかな。しかし値引きが大して無いのなら、マツダ2の登場を待った方が良いと思う。というのも今年10月からは自動車税が結構減額されるから(1.5Lクラスで年4000円減額)。https://www.car-tax.go.jp/

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