バイクインプレNEO by MCタイチ

バイク(&クルマ)試乗インプレ

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ヤリス (トヨタ)

イントロ

このモデルからビッツという日本名が廃止され、グローバルネームのヤリスになった新型。1.5Lガソリン(G 1.5 CVT 2WD)とハイブリッド(Hybrid Z 1.5 2WD)に試乗したので、何方も纏めてこのページでレビューする。

居住性/装備等

インパネの造形は新型フィット程シンプルではないが割合スッキリしており、旧フィットやアクアのようにゴチャゴチャしてない。ただGグレード以下の標準内装は樹脂の素材感が若干安っぽい(写真の内装はこちら)。シートもヘッドレストが一体型なのは良いとしても、クッションが柔らかめでやや腰が無い。一方、最上級のZグレードは素材に高級感があり、同じ黒一色でも標準内装との違いは明らか。更に追加料金無しで選べる白黒内装だとより高級感が増す。またヘッドレストが分離式であるだけでなく、シートクッションや表面素材もより上質。特に座面がしっかりして、少なくとも体重が重めの私にはこちらの方が快適。

視界は前方に長く伸びたAピラーが邪魔と言えば邪魔だが、下手に三角窓がないので斜め前はサイドウィンドウから外を見れば良く、意識しなければ左程気にならない。

インフォテインメントについては、センターのディスプレーが大型かつ高い位置にあるので見やすいし使い易い。またヘッドアップディスプレーもマツダ車のモノと違い、フロントガラスに投影するタイプなので、焦点移動がホントに無くてとても見やすかった。この2つがあればステアリングホイールの中からのぞき込むメーターは最早必要性を感じない。法規上の制約はあると思うが、クルマのグラスコクピット化も遠くない将来実現しそうな気がした。

また上級グレードのみのオプションだが、自動駐車機能は良くできていた。ターゲットとなる駐車スペースに対して車を直角に着ければロックオン出来るのだが(左右どちらでもOK)、そこからは自動で曲がりながら障害物を検知しつつ前進、指示に従い手動でシフトレバーをRに入れたらあとは自動で後退し真っ直ぐど真ん中に駐車してくれる。この場合、ターゲットは白線でも壁や他車に囲まれていてもOKだし、同様に縦列駐車も可能。

更に凄いのは自宅の車庫などで左に詰めて駐車したい場合、一旦手動で駐車して見本を見せると、その後はAIが周囲の画像から自宅を覚えていて、自宅の車庫では常に設定した位置に駐車してくれるという。もっとも一旦手動で駐車を開始してから助けを求める事は出来ないし、そもそも駐車しかできない自動運転がそれほど必要かは判らないが、兎に角面白いし技術の進歩を感じる。

エンジン/ミッション

ハイブリッド車に先に乗ったが、発進加速はしっかりEVモードになるので無音で力強い。エンジン始動後も街中で普通の走り方なら、低めの音質でかすかに唸ってるだけ。モーターアシストを一番感じたのは上り坂で一旦減速し再加速する時。普通のエンジン(マイルドHVも含む)だと一旦失速するところ、ヤリスのHVは無音でグイグイ引っ張るところが気持ち良い。

現行プリウスくらいからTHS特有の不自然な制御感がほぼ無くなっているが、ヤリスのHVは車重が軽い分パワーに大分余裕がある。アクアも力強かったがヤリスの方がより自然で私が乗ったTHSの中では目下最良。

一方、素の1.5Lのガソリンエンジンだが、これも十分以上に力強かった。上り坂で追い越しをかけてもキックダウンせずそのままトルクだけで加速できる。1気筒あたり500mlもある3気筒エンジンだが、ノイズは低く唸ってるだけで、ガサツな直4よりも静かに感じる。

例えばMazda2の1.5Lガソリンと比較すると、全般的にトルクが分厚く低い回転のまま加速できる(CVTもそういう設定)。Mazda2は超低負荷では非常に静かだが、少し踏むととすぐにキックダウンして回転が上がってしまう。逆にそうしないと必要なパワーが得られないエンジン特性(低速・低トルクだが軽やかによく回る)。対するヤリスはパワーモードにしてみたら全体的にちょっと騒がしくなるだけなので、標準モードのまま低回転で走る方が快適。ただスペックを見るとヤリスの1.5ガソリンは最高出力が88kWもあり、Mazda2の81kWを1割近く上回る。なので回して気持ち良いかは別として、ヤリスの方が全域で高出力ということになる。

更にスペックと言えば、ヤリスのハイブリッドに積まれる1.5Lガソリンは最高出力が67kWと2割以上低い。基本的には同じエンジンだと思うがアトキンソンサイクル化してるとか?理屈としてはハイブリッドのエンジンは効率の良い回転しか使わないので低速・高トルク型が適当だという事は判るが、同じベースのエンジンでこんなに特性を変えてるとは思わなかった。そういえばサーキット等でハイブリッドを全開にしてバッテリーを使い切ると、途端にパワーダウンしてモーターの恩恵を思い知るという話を思い出した。

ハンドリング/乗り心地

ハンドリングは新型ヤリス最大の美点。トヨタ車らしからぬボディー剛性の高さがあり、操舵に対する回頭性が単にクイックではなくソリッドでシュア。ワインディング等は走ってないが、交差点や緩いコーナーだけでも運転が楽しい。両仕様の違いは試乗コースが違うのでハッキリとは言えないが、ノーズが重いハイブリッドだから動きが緩慢という事もなく、逆に軽いガソリン車がクイックとも感じなかった。もっともこの辺はワインディングなどで切り返したり、もっと高いGを掛けたら印象が変わる可能性はある。

乗り心地もボディー剛性のお陰でソリッドでフラット。ただ、ハイブリッド(アルミホイール)はまだ良いのだが、ガソリン仕様(スチールホイール)では足回りのゴツゴツ感がちょっと気になった。ボディー剛性が高いとサスペンションは逆に柔らかく感じる筈だが、それにも増して足回りを固めてしまったという事か?何れにせよボディーの上質さに対して、足回り(スプリングやダンパー、ホイールなど)はあまり上等なものは付いてないのかも知れない。

総合評価

シャシはスイフトやMazda2のレベルに一気に追いつき、僅かに超えたかも知れないくらい素晴らしいし、パワートレインもハイブリッドは目下トヨタ中最高、1.5ガソリンも同種ライバル中多分最良の部類。ボディーや足回りなど目立ちにくいパーツは徹底してコストダウンし利鞘を稼ぐという、トヨタのビジネスモデルをぶち壊すかのような力作。

ただ…グレードやオプションを吟味し、正確な見積もりを出してライバル車と比較すると、かなり割高な事が判った。例えば、ほぼ同じ装備(特にサポカー関連)のMazda2と比較すると15万円は高い。まあこれは、値引き幅を大きくとってお買い得感を出す作戦かも知れないが、発売直後でバックオーダーを抱えている今は未だ判らない。大体、普通のガソリン仕様のビッツ(ヤリス)が、仮に15万円値引きでも総額200万円ほどするとは…クルマってなんでこんなに高くなっちゃったの?

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ヤリス に関するコメント

手が届かない・・・

20年前はインテRの新車が250万円で買えました。それが今や・・・あれから大して平均収入が上がっていない事を考えると、車やバイクの値上がりは凄まじいですね。安全装置の義務化やら自動運転の実装やらで高くなったんだと思いますよ。150万円もする軽自動車が堂々と広告に載っているなんて、一昔前なら信じられない事でしょうね。

自動ブレーキとか光り物とか、人間を甘やかす余計な物は要らないので、もっと安く売ってほしいですね。ダチア・ロガンみたいな車が欲しいです(笑)まぁそんな利鞘を減らすような真似、メーカーは絶対にしないと思いますけど。

MCタイチ

コメント有難うございます。インテRの新車が250万円ですか。今ではヤリスやフィットのハイブリッドの価格ですね。
20年前どころか10年前と比べても大分高くなりましたね。仰る通り、値上げ幅の殆どはサポカー関連の装備代だと思いますが、ベース車価格も微妙に上がってる気がします。値引き幅も、車種やブランド問わず小さくなってるようですし。

ダチア・ロガンという車は知りませんでしたが、外車で良ければ小型車なら大抵「人間を甘やかす余計な物」は付いてませんねw ルノー・トゥインゴとか硬派ですよ、ただし値段は安くないですが。日本車ならMazda2のモータースポーツベース車くらいですかね?
メーカーやディーラーとしては出来るだけ装備が多く利益率の高い製品を売りたいのは確かでしょうが、そういう車ばかりになるのは実際に需要があるからなんですね。サポカー人気はユーザーの高齢化もあると思いますが、中年以下にも基本的には支持されてるみたいです。

GTK

タイチさんこんばんは。
随分前にPCXのページでコメントさせていただいた者です。
今回は試乗リクエストをしたくコメントしました。車種はスイフトスポーツです。

私がクルマに求める要件は、走る曲がる止まるをソツなくこなせるシャシ・(それなりの)ハイパワー・低価格なんですが、現行スイスポはそれに軽量+サポカー関連の装備が充実していたため、2年前に先代スイスポから乗り換えました。
決してスズキにこだわっているわけではないのですが、私の要件を満たす車種が(国産に限れば)他にありませんでした。
バイク乗りがクルマを選ぶときの目線って一般の方より厳しくなりますよね?「これなら乗っても楽しそうかな」と思えるラインが高いというか・・・私だけでしょうか?
乗り換えの一番の動機は登場前に個人的に予想していた価格よりかなり安かったからなんですが。

2年程乗ってみて、言いたいことはそこそこありますが総じて満足度はかなり高めです。
走行性能に関しては国産のBセグの中でも頭ひとつ抜けたようにすら感じます(快適性除く)。
あえて、最新車種のヤリスのページにてコメントさせていただきました。
よろしくお願いします。

MCタイチ

GTKさん、こんばんは。
試乗リクエストですか('◇')ゞ普通はご希望に添えないことが多いのですが、スイスポは実は昨年乗りました。
ただ、発売から大分経って今さら感がある上に、試乗コースがショボすぎるのでレビューを書かずじまいでした。でもニーズがあるなら書く気になってきました!(^^)!

一言でいうと最良のスイフトですね。パワーやハンドリングで優れているのは勿論なんですが、何故か乗り心地が良かったです。特にビシビシ来るRS系と比べたら確実にジェントルでした。

でもGTKさん、もう買われたんですよね。であればお感じになった事が全てでしょう。逆にレビューを書いて頂いても良いのですが、ちょっとシステム的な不備があるので、私がレビューを書いて貴方がコメント頂いても良いですよ。

GTK

ご返信ありがとうございます。
確かに試乗レビューとしては今さら感がありますね。
ただ、二輪四輪ともにタイチさんのレビューには共感できることが多いので、純粋に同じ車種に乗ってどのように感じられるかが気になっただけなのです。また、ヤリス・フィットと同クラスが軒並み新型となったのを受け、それぞれの車種の長短を評してほしい気持ちもあります。
無理を言って申し訳ありません(>_<)

MCタイチ

いえいえ、無理はしませんので、お気遣い不要ですよ(^▽^)

仰るように、バイク乗り特有のクルマ評価基準みたいなのはあるかも知れません。3気筒、場合によっては2気筒の振動でも気にならない(寧ろ心地よい)から、もっとトルク・ウェイトレシオを良くしてくれみたいな。私だけか?

新型フィット・ヤリスが出そろった今でも、上質でスポーティーという意味では依然スイスポが一番だと思います。ヤリスのHVはハンドリングも動力性能も近いものがありますが、スポーティーかというとちょっと違うような。個人的には、スイフト唯一の難点はハイオク仕様って事ですね。

詳しいレビュー記事は追々書いていきますので、暫くお待ちください。

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