バイクインプレNEO by MCタイチ

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D-Tracker X (kawasaki)

ポジション/足つき/取り回し

激変したサスにより、足つき性は大幅向上。旧型は跨ると高いシートが大きく沈んでつま先が着くものの、ちょっと傾けるとまたフワッと浮き上がる感じだったが、新型は遥かに普通なロードバイクに近い感じ。

スペック上は10kg近く重量が増しているが、車高が大分下がったので単純な比較は出来ない。これもロードバイクに近い塊感があるというべきか。

パワートレイン

とてもスムーズだがトルク感は希薄だった旧型に対し、この新型はクラッチを繋いだ瞬間から力強く、中低速トルク感は旧型以上。意識的に回すとガー(カタカタ?)としんどそうな音で伸びもあまりないので、無理に引っ張らずに早めにシフトアップするのが良さそう。

【6/13追記】と思いきや、気にせずまわすと案外伸びる。90km/h弱位までなら5速で引っ張ってしまうほどなので、6速に入れれば100km/h巡航もさほど無理なく出来ると思う。

WR250X:DトラX:XT250Xで比較すると、中低速回転で100:85:80、高回転域では100:65:55位かな。回転フィーリングは、WRはバリバリ突きぬけ、DトラXは硬質、XTは柔らか、と言ったところ。

ハンドリング/乗り心地

サスペンションに関しては旧型との違いは明らか。余分な動きが無くなり引き締まった動きになった。WR250Xの方がむしろピッチングモーションが大きいくらい。

ハンドリングは至ってナチュラル。長いストロークを生かして荷重移動を積極的に利用するモタード乗りではなく、ロードバイクのように定位置に座る乗り方でも普通に良く曲る。喩えて言うならXT250Xを全体的に硬質にした感じ。また、旧型で感じた前後サスのアンバランス感(前が硬くて後ろが柔らかい)もなくなっていた。

シートも劇的にしっかりして座面も比較的広いので、多分400以下のOFF車系の中では最もお尻が痛くなりにくいと思われる。ただ、標準体重の日本人にとっては硬すぎると感じるかもしれない。

ちなみに、OFF車系のシートでお尻が痛くなるのは、硬いからではなくむしろ柔らかいから。シートの角が無くなってスポンジが股間に食い込んで尿道を圧迫するのだ。自転車でお尻が痛くなるメカニズムと同じ。よって、硬めで幅広のシートの方がお尻(というか股間)には優しい。

総合評価

宿願だったサスペンションの変更により、軽快なハンドリングと良好な足つき性を手に入れた。しかし皮肉なことにグレードアップしたシャシがエンジンの非力感を増幅してしまったと思う。

スタイルはファッショナブルでクール。尚、イエローはカタログ写真のイメージとは異なり、実物を見ると黄色というよりオレンジに近い。これはこれで格好いいし、ホイールが青いブルーも捨てがたい。

WRが(よくも悪くも)性能と価格を突き抜けた設定にしたのに対し、価格ほぼ据え置きで旧型の要改良点を全て潰し正常進化を遂げたのは良心的だと思う。

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D-Tracker X に関するコメント

mayo

SV400Sの前にはD-Traに乗ってました。
新型の試乗はまだしてませんが、
デザインが好きになれません。
乗ったら印象が変わるのでしょうかね。

MCタイチ

新型は昆虫系のデザインというか、好き嫌いが分かれるようですね。
でも、見てるうちに慣れるような気がするんですが(^^;
乗った印象でとにかく違うのは引き締まったサスです。ただ、マヨさんの好みかどうかは判らないですね。

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